Optimizeでの重要な概念

ここでは、Optimizeを使用する前に理解しておくべき重要な概念について説明します。

推奨コンタクトテーブル

推奨コンタクトテーブル(PCT)とは、Optimizeが最適化ルールと制約を適用する、コンタクト、関連付けられているオファー、チャネル、コンタクト日付、およびスコアのリストのことです。 Optimizeが、作成済みのルールと制約を使用してPCTをソートすると、最適化されたコンタクトのリストが生成されます。

Optimizeセッションを作成するときに、PCTが生成されます。Campaignは、PCTに、推奨コンタクトおよび関連付けられているオファーを入力します。 具体的には、最適化プロセスをCampaignフローチャートに含めることにより、CampaignをOptimizeにリンクします。 最適化プロセスを構成するときに、そのフローチャートに関連付けるOptimizeセッションを選択します。 フローチャートを実行すると、Campaignは、選択されているOptimizeセッションと関連付けられているPCTに書込みを行います。

1つのPCTに、複数のフローチャートまたはキャンペーンからの推奨コンタクトを含めることができます。

PCTの列は、Campaignで定義され、Optimizeセッションで選択されているオーディエンスレベル、UACO_PCTBASEテーブル内の事前定義済み項目、およびOptimizeテンプレートテーブルで定義されている列(OptimizeセッションでOptimizeテンプレートテーブルを選択している場合)で構成されます。

最適化されたコンタクトテーブル

最適化されたコンタクトテーブル(OCT)とは、Optimizeが最適化ルールと制約をPCTに適用した後に生成される、コンタクトおよび関連付けられているオファーのリストのことです。

Optimizeセッションを作成すると、OCTが生成されます。 Optimizeセッションを実行すると、Optimizeは、設定されている最適化ルールと制約を使用してPCT(Campaignにより入力)を分析します。Optimizeは、このプロセスで最適化したコンタクトと、関連付けられているオファーをOCTに入力します。その後、Campaignは、マーケティングキャンペーンで使用するためにOCTから結果を取得します。 OCTは、PCT項目のサブセットと、最適化で使用したスコア(つまり、最大スコア)の項目で構成されます。

最適化期間

最適化期間とは、一番古い推奨コンタクトと一番新しい推奨コンタクトの間の経過時間のことです。 たとえば、PCTに、4月1日から4月30日までの推奨コンタクト日付が含まれている場合、最適化期間は30日です。

最適化期間は、OCTのコンタクト日付項目で指定されている日付により決定されます。これは、最適化プロセスの[指定]タブで入力されます。

Optimizeテンプレートテーブル

Optimize (UO)テンプレートテーブルは、Optimizeで作業する前に作成できるデータベーステーブルです。 1つ以上の最適化ルールによる参照用にPCTにユーザ定義列を含めたい場合、Optimizeテンプレートテーブルを作成する必要があります。 Optimizeでセッションを作成する際に、作成したOptimizeテンプレートテーブルを選択できます。 Optimizeテンプレートテーブルは、システムテーブルと同じデータベース上に作成する必要があります。

最適化プロセス中、このテーブルに作成した列は(定義済みのデータ型とサイズで)自動的に、UACO_PCTBASEテーブルに含まれる基本PCT項目に追加されます。 これらの項目は、Campaignフローチャートにより入力され、その後Optimizeによるルールの中で使用されます。

これらの項目はOCTには追加されません。ただし、OCTはPCTを参照するので、最適化後フローチャートの追加項目からデータを抽出することはできます。

テンプレートテーブルに追加できる情報(列)の例としては、ベンダー名、年齢、アカウントタイプなどがあります。 この情報は、会社の業務によって異なります。 この例に基づいて、AccountTypes = "Good Standing"のみ「クレジットオファー」を受けることができる附加ルールを設定することなどが可能です。

Optimizeセッション

Optimizeセッションでは、PCTにコンタクトとそのコンタクトに関連付けられているオファーを附加したり、これらをPCTから除外したりするためにOptimizeが使用するルールを定義します。 Optimizeセッションの作成時、PCTおよびOCTに追加するオーディエンスレベルを選択します。PCTおよびOCTに追加する項目を持つ最適化テンプレートテーブルを含めることもできます。

マーケティングキャンペーンに、次の方法でOptimizeセッションを関連付けます。

1.
2.
3.

同じOptimizeセッションは、複数のフローチャートとキャンペーンから推奨コンタクトを受け取ることができます。

最適化ルールと制約

Optimizeルールと制約により、最終コンタクト(OCT)セットの決定条件が定義されます。 1回の最適化で複数のルールと制約を定義できます。これらは、Optimizeセッションに参加するすべてのキャンペーンに適用されます。

「ルール」と「制約」という用語は、意味が似ているので、よく混同して使用されます。 厳密に定義すると、ルールとは、可能な選択肢を除外するもので、制約は、多くの可能な選択肢の中から、目的関数の最大化(スコア値の最大化など)により最適な選択肢を選択するものです。

制約を理解するには、この例を参照してください。 1人の顧客には、30日間に3つのオファーしか送ってはいけないとする制約があります。 ある顧客がオファーA、B、C、Dを受ける資格がある場合、この制約を満たす選択肢の組み合わせは、A、B、C、AB、AC、AD、BC、BD、...ABC、ABD、BCDになります。

ルールを理解するには、この例を参照してください。 ゴールドクレジットカードオファーは、プラチナクレジットカードオファーの90日以内は送信できません。

ルールと制約を操作する際、次の用語が出てきます。

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顧客—顧客はマーケティング可能なあらゆるエンティティを表します。 各実装において、顧客は、個人、世帯、アカウント、またはCampaignで定義されているその他のオーディエンスレベルになります。
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インタラクション—1人の顧客に対する1つのオファーのコミュニケーション。 これはコンタクトと同じ意味です。
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オファー—特定の日付に、あるコンタクトチャネルを使って顧客に送信するプロモーション目的などのメッセージ(たとえば、クレジットカードの低金利や、ある小売店での特定割引についてのクーポンなど)。
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チャネル—コンタクトする方法、コンタクトされる方法、またはキャンペーンの一部として顧客または見込み客とやり取りする方法。 たとえば、ダイレクトメール、テレマーケティング、Fax、顧客サービスまたは顧客サポート、店頭マーケティング、電子メール、Webサイトなどです。
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パッケージ—同時に同じチャネルで配布される、Campaignで同じコンタクトプロセスから同じ顧客に送信されるすべてのオファー。 1つのパッケージは、受信者への1つの「邪魔なもの」を表しますが、複数のコミュニケーションまたはオファーを含むことができます。 たとえば、1冊のクーポン冊子に収められている複数のクーポンや同じメールで提供される複数のオファーなどがこれに当たります。 コンタクトの負担制約は、オファーよりパッケージに基づきます。 たとえば、マーケティング会社は、パッケージに基づいて、見込み客が受信するダイレクトメール数を制限します。 場合によっては、オファーがどのようにパッケージ化されているかに関係なく、個人が受け取る合計オファー数を制限することが必要な場合もあります。
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範囲—戦略的セグメント、オファーまたはオファーリスト、チャネルを使用して指定されるルールにより影響を受けるコンタクト。 ルールは、アクションと、そのアクションが適用されるコンタクトの両方を定義します。 たとえば、あるルールが、「高価値顧客」に、60日ごとに1~3つの「ディスカウントオファー」を送る、と取り決めているとします。 「高価値顧客」がCampaignで定義されている戦略的セグメントであり、「ディスカウントオファー」がCampaignで定義されているスマートオファーリストである場合、 このルールの範囲は、このセグメントとオファーリストに制限されます。 このアクションは、60日間の最小と最大のコンタクト数を指定するものになります。


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